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キルギスでユキヒョウを守る、日本人の双子姉妹に会ってきた

サラーム!中央アジア絶景旅アシュトラベルのSugiです。

山岳地帯に生息するユキヒョウは、キルギスでも愛されるシンボルのひとつ。

今回は、ユキヒョウを守る活動を続ける日本人の双子姉妹「ユキヒョウ姉妹」にビシュケクでお会いしてきました。

キルギスでも人気の「ユキヒョウ」とは

世界でいちばん高い場所に住むネコ科動物。ネパールやキルギスなどの人が普段入らないような雪山をすいすい歩くその姿は、まさに“孤高の王者”。でもふわふわして、つい「ぎゅっとしたくなる」愛らしさも。

女王のような気高さと、ぬいぐるみのような愛らしさを併せ持っており、キルギスでも学校や企業のマークにも使われるなど愛されるシンボルです。

実は人間の暮らしにも関わる絶滅危惧種

ユキヒョウは絶滅危惧種で、地球温暖化、開発、密猟、家畜とのトラブルなど人間の営みによって、静かに追いつめられています。

そして彼らは、生態系のバランスを保つ“キーストーン種”。いなくなれば、山の自然はドミノ倒しのように崩れてしまいます。

遠くの話のようでいて、私たちの暮らしともどこかでつながっている――そんな存在です。

とあるご縁で、ユキヒョウ姉妹に出会いました

「キルギスの子どもたちに、ユキヒョウを見せたい」

とある方からの御縁で聞いたユキヒョウ姉妹のその言葉に、胸を打たれました。

そして、活動を知るうちに、「お会いしてみたい」と思うように。

かつて学校で教える立場にいた私は、今でも「子どもたちの心に、何を届けられるか」を無意識に考えます。

観光という仕事を通じて、大人だけでなく子どもたちの感性にも、ほんの少しでも何かを届けられたら――そんな想いを胸に、私は動いています。

こうして、不思議なご縁からはじまった出会いが今回実現しました。

まもろうPROJECTユキヒョウとは

今回お会いしたのは、ユキヒョウの保護活動「まもろうPROJECT」を続ける木下こづえさん・さとみさん姉妹、そして一緒に調査活動をされている東京農業大学の菊地デイル万次郎先生とゼミ生さん。

公式HPはこちら

プロジェクトを立ち上げられたのは、博士のこづえさんとコピーライターのさとみさん。

専門もキャリアも異なるふたりが、それぞれの強みを生かして活動。

何千メートルもの山に馬で入り、危険な細道を越え、氷点下の世界で足跡や痕跡を追う──そんな過酷なリサーチを行われています。

また、現地の素材を使ったグッズを制作・販売し、その利益を保全活動に充てる取り組みも。

キルギスで聞いたリアルな調査の体験談

木下さん姉妹も菊地デイル万次郎先生もゼミ生の方も、皆さん気さくで、話しやすくて、それぞれがとても自然体。

現場での空気感がにじむ、あたたかいひとときでした。

そして何より印象に残ったのは調査のリアルです。

ユキヒョウの調査は決して穏やかではありません。

山岳地帯のキルギスでは、標高何千メートルもの高山へ馬で入り、崖のような細道を進むこともあるとか。

特に、初めてのキルギス乗馬で、説明もないまま馬に乗せられ、足場の悪い場所を高速で走らされたというエピソードにびっくり(アシュのガイド付き乗馬ツアーでは、そういったことはないのでご安心を)。

さらに、食事は姉妹お二人が苦手な羊肉がメインになることもあれば、お風呂に何日間も入れないこともあるなどなど。

体力も胃袋も試される、ガチフィールドワークです。

それでも、皆さんの表情はとてもいきいきしていて、話す姿には迷いがありませんでした。

ほっこりかわいいユキヒョウグッズで支援できる

私たちにできるユキヒョウの守り方として、「買って応援する」という関わり方があります。

プロジェクトのユキヒョウさんというキャラのグッズと購入すること。ほっこりしてめちゃくちゃかわいいデザインです。

ユキヒョウさんグッズは、ネットショップや日本でも購入できますが、キルギスに来るならおすすめは「OVOP(One Village One Product)」。

このお店は、JICAの支援で始まった地域振興プロジェクトのひとつ。村ごとの特産品(フェルト、蜂蜜、塩など)を商品化して販売することで、地域経済の活性化をめざす取り組みです。

ユキヒョウさんのフェルト製のコースターやぬいぐるみは、デザインもかわいくて、ふつうにお土産としてもおすすめ。しかも、その売上はすべてユキヒョウの保全活動に使われるとのこと。

ちょっとした買い物が、そのまま「守る力」につながる。そんな仕組みが、街のなかにちゃんとあるのがいいなと思いました。

ちなみにこのOVOPショップ、ビシュケクの私の住まいから歩いてすぐ。気軽に立ち寄れる場所に、こんな活動があるのは嬉しい発見でした。

お近くに立ち寄られる方は、ぜひ一度のぞいてみてください(私の家でなく店をですよ、もちろん)。

🛒OVOPショップ https://ovopkg.com/

📍140 Toktogul Street, Bishkek ※2GISマップ → 店舗ページ

ユキヒョウも、キルギスも、ぐっと近くなった

正直、ユキヒョウは「可愛いけど遠い存在」でした。高山にひっそり暮らす幻の動物。写真や映像で見るだけの、どこか別世界の生きもの。

でも今回、キルギスで活動する4人の日本人と出会い、話を聞き、同じ時間を過ごしたことで、不思議と距離が縮まりました。

「キルギスってどこ?」と、ずっと日本で聞かれ続けてきた私が、ようやく、ここで語れる出会いができた―そんな実感があります。

遠いと思っていた場所に、日本人の足跡があり、想いがあり、行動がある。

それだけで、心の中の“地図”が、少しだけ塗り替えられた気がします。

ユキヒョウツアーはありませんが、絶景乗馬ツアーはあります

私たちアシュトラベルでは、キルギスを始めとした中央アジアの雄大な自然を馬で旅する、心を動かす絶景乗馬ツアーをご案内。

  • 日本語または英語ガイドが同行するので、言葉の心配は不要
  • 食事・宿泊・送迎すべて込みで、初めての方も安心
  • 観光では出会えない景色と、遊牧文化にふれる濃い体験

馬の背に揺られながら、手つかずの自然の中へ。きっとあなたの“地図”も、塗り替えられるはずです。

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