
みなさん、サラマトスズブ!中央アジア絶景乗馬旅アシュトラベルのSugiです。
塔に上って景色を見るだけでなく、表情豊かな石人や小さな博物館を巡るのも楽しみのひとつです。この記事ではブラナの塔の歴史、見どころ、ビシュケクからの行き方、観光前に知っておきたい注意点を現地旅行会社の目線で紹介します。
| 場所 | キルギス・チュイ州、トクモク郊外 |
|---|---|
| ビシュケクからの距離 | 約60km |
| 車での所要時間 | 片道約1時間30分〜2時間 |
| 現地での見学時間 | 約1〜2時間 |
| 主な見どころ | 塔、バルバル、野外展示、博物館 |
開館時間や入場料は季節や現地事情により変更されることがあります。訪問前に最新情報を確認してください。
ブラナの塔はどんな場所?

ブラナの塔は、キルギス北部のチュイ州にあるミナレット。首都ビシュケクから東へ約80km、トクモクの町からは南西へ約12kmの場所にあります。
ミナレットとは、イスラム教の礼拝を呼びかけるために使われた塔のこと。ブラナの塔は10〜11世紀頃に建てられたと考えられ、中央アジアに残る初期のミナレットとして知られています。
塔の周辺は、かつてシルクロード交易で栄えた都市バラサグンの跡地です。現在は静かな草原ですが、約1000年前には多くの人や物が行き交う重要な都市でした。
バラサグン遺跡は2014年に「シルクロード:長安―天山回廊の交易路網」の構成資産としてユネスコ世界遺産に登録されています。中国、カザフスタン、キルギスにまたがる33の遺跡から成る世界遺産です。
参考:UNESCO World Heritage Centre
草原に塔だけが残っている理由

今のブラナの塔は高さ約24mです。建設当時は約45mあったとされますが、長い年月の中で地震などの被害を受け、上部が失われました。
周囲に広がっていた都市の建物も地上から姿を消しています。そのため初めて訪れると、なぜ何もない草原に塔だけが立っているのだろうと不思議に感じるかもしれません。
けれども足元には都市の基礎や墳墓の跡が残っています。塔だけを見るのではなく、ここに大きな街があったと想像しながら歩くと、景色の見え方が変わります。
ブラナの塔で見たい4つの見どころ

塔の上から眺めるチュイ渓谷

ブラナの塔の見どころのひとつが、塔の上から眺めるチュイ渓谷です。草原が大きく広がり、晴れた日には遠くの天山山脈まで見渡せます。
地上から塔を見上げる景色とは、また違った印象です。かつてこの場所にシルクロードの都市バラサグンが広がっていたと想像しながら眺めてみてください。
一体ずつ表情が違う石人バルバル

塔のそばには、人の姿を彫った石像が並んでいます。キルギスでは一般にバルバルと呼ばれる石人です。
顔立ちや手に持つ器、服装の表現は一体ずつ違います。大きな観光施設ではありませんが、近くで見ると昔の人々の姿が急に身近に感じられます。
野外に残る石彫と遺跡

敷地内には石人のほかにも、岩絵が刻まれた石や石臼、建物の基礎などがあります。塔だけを見て帰らず、野外展示の周りもゆっくり歩いてみてください。
現地の案内板によると、野外展示は大きく4種類に分かれています。石人、岩絵、石臼などの石製道具、アラビア文字が刻まれた墓碑です。
- 石人は主にチュイ渓谷から集められた6〜10世紀のもの。同じ種類の遺物は天山山脈やチュイ川、イシククル湖周辺など、テュルク系遊牧民が暮らした地域に広く分布しています
- 岩絵は紀元前2千年紀から12〜16世紀までの幅広い時代のもの。案内板では、特に紀元前7〜3世紀の岩絵が多いと説明されています
- 石製道具は石臼や製粉用の石、脱穀に使われた石など。ブラナ遺跡を中心に集められ、10〜12世紀と17〜20世紀のものとされています
- 墓碑はアラビア文字の銘文が刻まれた墓石。14世紀から20世紀前半のもので、ブラナ遺跡の近くから見つかっています
塔と同じ時代のものだけが並んでいるわけではありません。案内板を読みながら歩くと、この地域に残る歴史の長さまで感じられます。
参考:ブラナ塔遺跡内の現地案内板
小さな博物館
敷地内の博物館には、周辺で見つかった陶器やコイン、生活道具などが展示されています。先に展示を見てから外を歩くと、かつてのバラサグンの様子を想像しやすくなります。
運が良ければ鷹匠さんに会える

秋になり少し涼しくなる頃には、鷹を腕に載せた鷹匠さんがいることがあります。鷹と一緒に写真を撮る体験は有料です。
常に会えるとは限らず、鷹を飛ばすデモンストレーションが行われるわけではありません。撮影を希望する場合は、現地で料金を確認してください。
ブラナの塔に入ってみた

門を入る

駐車場から入口へ向かい、まず遺跡公園の門を入ります。外から塔は見えていますが、門をくぐると、いよいよブラナに来たという気持ちになります。
公園を歩く

門の先は広い公園のような敷地です。草地の中を歩きながら塔へ向かいます。急いで通り過ぎず、少しずつ近づいてくるレンガの塔や周囲の山を眺めてみてください。
入口で入場券を買う

塔の入口近くでチケットを購入します。チケットを買うと、切手のようなデザインの小さな記念券がもらえます。一般的なレシートとは違い、旅の思い出として持ち帰りたくなるかわいらしさです。なくさないよう財布やパスポートケースにしまっておきましょう。
目の前にブラナの塔が現れる

受付を済ませて進むと、ブラナの塔が目の前に大きく現れます。遠くから見ると細く見える塔も、真下まで来るとレンガの模様と厚みがよく分かります。草原の中に一本だけ立つ姿は写真で見る以上に存在感があります。
塔に登る

入口に立つと、想像以上の狭さびっくり。身体をかがめて中をのぞくと、レンガの壁に囲まれた細い階段が暗がりへ続いています。本当にここを上るの?と思うほど。
階段は、レンガの壁に沿って段が重なるように続いています。幅は狭く、身体を壁に寄せながら進む感じ。曲がった先が見えず、足を置ける場所を一段ずつ確かめます。上から人が降りてきたときは、無理にすれ違わず、声をかけて譲り合いましょう。
前の人の背中とレンガの壁しか見えないような場所もあり、途中で一度息を整えたくなります。小さな塔だから気軽に登れると思っていると、よい意味で予想を裏切られます。
暗い階段の先に光が見え、最後の段を上りきった瞬間はほっと一息。外へ出ると目の前にチュイ渓谷の草原が広がり、遠くには天山山脈。かつてここにバラサグンの町が広がっていたことを想像したくなります。
下りは、暗い穴へ戻っていくように見え、上り以上に怖く感じることもあります。木の段は足元が見えにくいため、歩きやすい靴で、両手を空けてゆっくり進んでください。
高い場所や暗く狭い場所が苦手な方は、無理に登らなくても大丈夫です。塔を下から眺めるだけでも、ブラナらしい景色を十分楽しめます。
登るときにあると便利なもの

塔の中は暗く、階段も急です。安全に登るため、次のものがあると安心です。
- 小型ライト:足元を照らせます。片手をふさがない小さなライトやヘッドライトが便利です
- 歩きやすく滑りにくい靴:急な階段を上り下りしやすくなります
- 両手が空く小さなバッグ:大きな荷物は車や同行者に預けるのがおすすめです
スマートフォンのライトでも照らせますが、階段では手すりや壁に手を添えたくなる場面があります。できれば小型ライトを用意し、両手を使える状態で登りましょう。
ミニミュージアムを見る
塔を下りたら、敷地内のミニミュージアムにも立ち寄ります。周辺で見つかった陶器やコイン、生活道具が並び、外で見た遺跡がかつての町の一部だったことを実感できます。小さな博物館なので、塔や野外展示と一緒に無理なく見て回れます。
ビシュケクからブラナの塔への行き方

専用車やツアーで行く
初めてキルギスを旅するなら、ツアーが便利。ビシュケクから約1時間30分〜2時間で到着します。
マルシュルートカとタクシーで行く
個人で向かう場合は、ビシュケクからマルシュルートカでトクモクへ移動し、そこからタクシーを利用する方法があります。
- ビシュケクからトクモクへ移動
- トクモクからタクシーでブラナの塔へ移動
どっちも乗合なので、キルギス語またはロシア語での料金交渉や行き先の確認が必要です。
ヤンデックスでブラナの塔まで行ける?


Yandex Maps(ヤンデックスマップ)と配車アプリのYandex Goは連携しています。ヤンデックスマップで「Burana Tower」や「Balasagun」と検索すると、Yandex Goの料金が表示されることがあります。
料金が出ると「ブラナまで行ける」と思いますが注意が必要。都市をまたいで移動する場合は、Yandex Goの「City to City」から配車する必要があります。記事執筆時点でCity to Cityからブラナやバラサグンを探すと、対象外と表示されます。通常の配車画面に料金が出ても、実際に車が来てくれるとは限りません。
私はYandex Goでブラナの塔まで行ったことがないため、直接行けないとは断定できません。ただ、アルマトイから国境へ向かおうとしたときに似た経験があります。アプリ上では配車できましたが、到着した運転手から「キャンセルしてほしい。City to Cityから依頼する必要がある」と言われました。
この経験からも、料金表示だけを見てブラナまでの移動手段を確定するのはおすすめしません。ドライバーに断られたり、配車が成立しなかったりする可能性があります。
一方、City to Cityではトクモク市を目的地に選べるようです。まずトクモクまで行き、そこから現地のタクシーを探す方法は考えられます。ただし、乗り換えの手間に加え、キルギス語やロシア語で料金を交渉する場面もあります。帰りの車が見つからない可能性もあるため、往復で依頼するか待ち合わせを決めておきましょう。
こうした手配を負担に感じる方や、初めてキルギスを訪れる方には、ビシュケク発のツアーや専用車がおすすめです。
小ネタ:トクモクのサービスエリアにもブラナの塔

トクモク市のサービスエリアには、ブラナの塔をかたどった大きなミニチュアがあります。本物より明るい色ですが、塔のレンガ模様や基部の形まで再現されていて、思わず近づいて見たくなります。ブラナへ向かう途中に立ち寄るなら、休憩と一緒に探してみてください。
参考:VisitSilkRoad「Burana Tower」
訪れる前に知っておきたい注意点

- 塔の階段は暗く急なので、歩きやすい靴で登る
- 両手を使えるよう大きな荷物は車や同行者に預ける
- 高い場所や狭い場所が苦手な場合は無理に登らない
- 日差しを遮る場所が少ないため帽子と飲み物を用意する
- 冬は風が強く路面が凍ることもあるため防寒と足元に注意する
- 石人や遺構には登らず、歴史遺産として大切に見学する
ブラナの塔についてよくある質問

Q ブラナの塔は世界遺産ですか?
A はい。塔を含むバラサグン遺跡は、2014年にユネスコ世界遺産「シルクロード:長安―天山回廊の交易路網」の構成資産として登録されました。
Q 塔の上まで登れますか?
A 通常は内部の階段から上まで登れます。ただし天候や安全上の理由で入場が制限されることもあります。現地の案内に従ってください。
Q ビシュケクから日帰りできますか?
A 日帰りできます。車なら片道約1時間30分〜2時間です。ブラナの塔だけを訪れるほか、チョンケミンやイシククル湖へ向かう途中に組み込む方法もあります。
Q 見学にはどのくらい時間が必要ですか?
A 目安は1〜2時間です。塔に登り、博物館とバルバルを見て回るなら1時間30分ほどあると落ち着いて楽しめます。
Q ブラナの塔にトイレはありますか?
A あります。ブラナの塔の駐車場へ入る手前に、小さな建物があります。地面に穴を掘った簡易的なタイプのトイレです。トイレットペーパーは基本的に置かれていないため、携帯用ティッシュやトイレットペーパーを持参しましょう。
ブラナの塔でシルクロードの時間を感じよう

ブラナの塔の魅力は、目立つ塔だけではありません。静かな草原を歩き、石人の表情を眺め、ここに大きな交易都市があった頃を想像する。その時間まで含めて楽しめる場所です。
ビシュケクからも訪れやすく、キルギスの歴史に初めて触れる場所としておすすめです。イシククル湖方面へ向かう方も、ぜひ旅程に加えてみてください。
アシュトラベルとブラナの塔を旅しよう

アシュトラベルでは、ブラナの塔を見学できるキルギスツアーをご案内しています。日本語ガイドと一緒なら歴史の背景も分かりやすく、移動や帰りの車を心配する必要もありません。
天空のソンクル湖を駆け足半周&鷹匠&温泉|ビシュケク現地発!7泊8日乗馬ツアー【初級者以上】
日数や行き先に合わせたアレンジもできます。キルギス旅行を計画中の方はお気軽にご相談ください。
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